Youtubeも更新中

再読しながら、『母親からの小包はなぜこんなにダサいのか』のあらすじなどを記録します。

原田ひ香さんの短編集『母親からの小包はなぜこんなにダサいのか』を再読しています。

再読しながら、お話の内容や好きなところをメモしています。

いろいろな本を読んでも、内容を忘れてしまうことが多いので、近年は同じ本を繰り返し読みこんでいきたいなぁと思っています。また、こうしてアウトプットすることで記憶につなげていきたいです。

ネタバレありのあらすじでは、結末などにも触れるので、未読で知りたくない方はご注意ください

第1話 『上京物語』

ざっくりあらすじ

舞台は、東京。短大進学を機に上京してくる岩手出身の女の子のおはなし。

登場人物

  • 吉川美羽(よしかわ みう)
  • お母さん 小百合(さゆり)
  • お兄ちゃん 章(あきら)
  • 美恵子(みえこ) …母の友だち、東京のタワーマンションに住む
  • 町田(まちだ)さん …不動産会社の中年女性社員
  • 店長 …リサイクルショップの店長。金髪。
  • 社長 …不動産会社の社長

キーアイテムなど

  • 南部せんべい
  • がんづき(茶色い蒸しパン)
  • ビスケットの天ぷら
  • かーさんケット

ネタバレありのあらすじ

美羽は、この春から上京する。東京の女子短大に進学するのだ。

岩手出身の彼女は、上京するのに母親の猛反対を受けた。母は、地元岩手第一主義。何度も泣かれ反対されたが、東京で働く兄の協力もあり、なんとか上京することを許された。

美羽は、岩手が大嫌いだった。

美羽は、親切な不動産やさんや、リサイクルショップにも恵まれ、東京で暮らすことができている。しかし肝心のキャンパス生活はいまいち・・・。友だちが、できないのだ。

東京にいる母の友人、美恵子から、入学祝にブランドバッグをもらったことをきっかけに、美羽と母は電話で口論になる。

電話の後、部屋のインターホンがなる。母からの荷物が届いた。中には、岩手名産のおやつなど。

その荷物をみて、母との記憶を思い出し、すこし心がおだやかになる。

この荷物のおやつがきっかけで、同郷の学生と話をするきっかけもできた。

彼女の東京での生活は、はじまったばかり。

印象的な部分の引用

いい音だな、と思った。

それは自由の音だった。

p.19

美羽が、自分がこれから暮らす部屋の鍵を開けた場面。鍵を開ける音が「自由の音」という表現がとてもすてきな表現だと思いました。

第2話 『ママはキャリアウーマン』

ざっくりあらすじ

専業主婦だいすきな娘と、娘は仕事はしたいものだと思っている母とのすれ違いと、和解。北海道が舞台。北海道に馴染んでゆく主人公夫妻にもほっこり。

登場人物

  • 新井莉奈(あらいりな)
  • 松永敬子(まつながけいこ)…莉奈の母
  • 大樹 …莉奈の夫

キーアイテムなど

  • 甘納豆入りのお赤飯
  • いももち

第3話 『疑似家族』

ざっくりあらすじ

愛華は、同棲している彼に秘密にしていることがある。愛華の田舎の母から届く荷物は、実は…。

登場人物

  • 石井愛華(いしいあいか)…群馬出身。メルカリの名前はLOVE27。
  • 野々村幸多(ののむらこうた)…愛華と同棲している彼。
  • 都築(つづき)めぐみ…ありんこ農場を営む。メルカリの名前は群馬のありんこ。
  • 楓(かえで)…愛華の親友。東北出身。奨学金を借りていた。
  • 喜楽の女将…二人が知り合うきっかけ

キーアイテムなど

  • 紅はるか(サツマイモ)
  • 小料理屋「喜楽(きらく)」

ネタバレありのあらすじ

愛華は、彼に秘密にしていることがある。田舎の母から届いている段ボール一杯の野菜。それは実は、母からの荷物ではなく、メルカリで購入した野菜なのだ。

はじめて出会ったときに、一度会話をするだけの関係だと思い、ついてしまったひとつの嘘。交際するようになった今、その嘘をずっと通し続けている。

愛華には、野菜を送ってくれるような親はいない。彼女は虐待を受けて育った。親が今どこにいるかもわからない。

彼にプロポーズをされ、うれしい気持ちと、親に挨拶をしたいという彼の申し出に絶望する気持ち。

彼女は、通販をしていく中で親しくなった都築めぐみさんに、事情を話し、自分の親だと嘘をついてくれないかとお願いをする。

電話にでてくれた都築さんは言う。「これが最後のチャンスだ」と。

彼女は彼に本当のことを話す決心をした。

第4話 『お母さんの小包、お作りします』

ざっくりあらすじ

東京で働いていたさとみが、急に地元へ帰ってきた。

登場人物

  • 都築(つづき)さとみ
  • 都築めぐみ
  • 都築隆(たかし)…弟
  • 駒田(こまだ)…テレビディレクター
  • 亜美(あみ)ちゃん…さとみの小学校のときの友だち。美容師

ネタバレありのあらすじ

上京して働いていたさとみだが、職場で不倫関係を結び、その結果、仕事も交際相手も失った。

実家に帰り、実家の農園、ありんこ農園の手伝いをする。

申し込みフォームをつくるなど、通販事業を大きくしようと取り組む。

さとみが提案した「お母さんのあったか小包」は好評で、テレビ出演でのインタビューを受けることになるが、さとみのある一言がきっかけで、トラブルがおきてしまう。

母は、さとみがこの地元で無理をしていると感じると伝える。

「自分の居場所は、自分で探さなければならない。」

さとみは東京へ再び、向かうことにした。東京で、母からの小包を受け取ろう。

第5話 『北の国から』

ざっくりあらすじ

父が亡くなったいま、毎年昆布を送ってくれた人の正体がわからず、気になる。

登場人物

  • 内藤拓也(ないとうたくや)
  • 内藤慎也(しんや)…拓也の父親。脳内出血で倒れて亡くなった。
  • 槇恵子(まきけいこ)…昆布を送ってくれる人。電話をかけてもでない。
  • 奈瑞菜(なずな)…拓也の恋人
  • 藤井(ふじい)さん…拓也の実家の隣人

第6話 『最後の小包』

ざっくりあらすじ

インフルエンザの母親の病状が急変したと連絡を受け、弓香は病院へと向かう。弓香は母の再婚相手のまさおが大嫌いだ。

登場人物

  • 後藤弓香(ごとうゆみか)
  • 後藤優子(ゆうこ)…弓香のお母さん。インフルエンザにかかる。
  • まさお…優子の再婚相手。正夫。
  • 池知智治(いけちともはる)…弓香の元カレ

以前書いた感想の記事はコチラ

コメント